コレオグラフィーの女王に聞く、インディペンデントなアーティストになるための10のポイント

ダンス・シーンとポップ・シーンをまたにかけ、DIY女王として世界で注目を浴びるアーティスト、 Parri$とは。

パリス・ゴーバル(Parris Goebal)の名でも活動を展開しているアーティスト、Parri$は、いま世界で最も才能を認められている振付師であり、同時に注目のポップスターでもある。これまでリアーナ(Rihanna)やジャネット・ジャクソン(Janet Jackson)の振り付けを担当し、ジャスティン・ビーバー(Justin Bieber)の「Sorry」では、振り付けに加え、自身もダンサーとして出演まで果たしている。彼女が率いるダンス・クルー The Royal Familyは、ヒップホップ・ダンス大会最高峰と謳われるWorld Hip Hop Dance Championshipで、3度の優勝を経験している。そして、腹に響くベース音にラップにトリプル・タイム・ビートにと、とにかくユニークなサウンドが特徴的な彼女のサウンドは、当然ながら完璧な振り付けがなされたビデオの効果も相まって、彼女を唯一無二のアーティストたらしめている。

1

「音楽がつくりたい」——その情熱から音楽をつくり始めた。

2

曲を書き上げなくてもいいし、ひとりで完璧に仕上げる必要もない。プロデューサーというものが存在するのは、そのため。

同じ波長を持ったプロデューサーを見つけること。同じ波長のプロデューサーは、アーティストから最大限の可能性を引き出してくれて、かつ作品に新たな広がりを生んでくれるものよ。だから「まだひとに聴かせられる状態じゃない」なんて思わず、さっさとスタジオに入ってクリエイトし始めて!

3

とにかくスタジオを予約して、クリエーションのプロセスをスタートして。

スタジオに入ったら、恐れず、自由に、ただ自分の世界を追求して。

4

尊敬するひと、信頼できるひととの繋がりの輪を広げる。

ソングライターや歌の先生、ほかのミュージシャンたち——そういったひとびとの存在があって初めて、あなたのアイデアは形になる。

5

聴いてもらう。

デモテープが出来上がったら——デモ以上のクオリティのものがあればもちろんのこと、それを友達や家族、ほかのミュージシャンたちに聴いてもらって、意見を聞かせてもらうこと。

6

仕上げる。

意見が聞けたら、スタジオに戻って修正を加えて、曲として完成させて。ミキシングとマスタリングを済ませたら、次は世界に向けて発表よ。

7

目を惹くアートワークをつくる。

音楽が出来上がったら、ジャケットをつくって。良いジャケットは、広告の役割を果たす重要な要素よ。

8

自分の作品として登録する。

著作権を扱う機関に作品を登録して、「自分の作品である」という権利をきちんと所有すること。

9

一斉公開する。

SoundCloud、Hypemachine、iTunes、Bandcamp……ほかにも無数にある音楽関連サイトすべてに作品をアップして、可能な限り聴いてもらえるチャンスを増やすの。

10

観てもらう。

動画は、音楽のプロモーションとして無視できないメディア。ビデオをつくって、YouTubeにアップして。言うほど楽じゃない作業だけれど、意思あるところに道はひらけるのよ!

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