things to see and do this week

今週見たい映画やアート、カルチャーイベント4選。

Apr
20
-
Feb
4

ヴァルダ・カイヴァーノ展

アルゼンチン・ブエノスアイレスに生まれ、イギリスの名門芸術大学、ロイヤル・カレッジ・オブ・アートを卒業したヴァルダ・カイヴァーノ。現在もロンドンを拠点に活動する彼女の作品は、自然や風景を思い起こさせるような色彩や線が特徴的。余白を残し、あえて未完にとどめているかのように描かれるその世界は、観る者の想像力を掻き立てる。そんな彼女の個展が、新しく六本木に移転した小山登美夫ギャラリーで開催中。同ギャラリーで3年ぶり3度目の開催となる本展は、抽象絵画の可能性を探り、追求する作品たちが、どう新たな空間と共鳴するのかも見どころのひとつ。実際に足を運んで、アーティストが真摯に向き合い、表現する世界観を肌で感じてほしい。

小山登美夫ギャラリー(http://tomiokoyamagallery.com/exhibitions/varda2016/)/開催中〜2017年2月4日(土)/11:00〜19:00/休廊日:日曜、月曜、祝日/入場無料/Photo:ヴァルダ・カイヴァーノ Varda Caivano, Untitled, 2016, Oil and charcoal on canvas, 76.5 x 102 cm © Varda Caivano
Courtesy of Tomio Koyama Gallery

Jan
6
-
Feb
20

展覧会『麻のきもの・絹のきもの』

古代より日本人が衣服の材料として利用してきた麻と絹。麻は高温多湿の日本の気候においてよく育ち、絹もまた蚕蛾の育ちやすい環境である日本においては、自分たちで管理しやすく手に入れやすい身近な材料であった。麻と絹、素材の異なる着物たちにスポットを当てた本展では、それぞれが「糸」となるところから、織られて「布」となり、身を包む衣服である「着物」になるまでの経過を辿りながら、日本古来の技術や文化に触れることができる。日本人の感覚の中に受け継がれる、独自の美意識をきっと再発見できるはず。

文化学園服飾博物館(http://museum.bunka.ac.jp/)/2017年1月6日(金)〜2月20日(月)/10:00〜16:30(1月20日、2月10日は19:00まで、入館が閉館の30分前まで)/休館日:日曜日、1月9日/入場料:一般 500円、大高生 300円、小中生 200円/ギャラリートーク:1月14日(土)、2月11日(祝) 各回13:30〜(12:30より受付順30名)

Jan
10
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28

川野美華個展『夜行性の庭』

淡い色調の中に異形の生物が動き回り、不気味でどこかエロティックな雰囲気を漂わせた作品を生み出すアーティスト・川野美華。様々なコンペティションや芸術祭で賞を受賞し、今アートシーンで注目を集める彼女の個展「夜行性の庭」が、メグミオギタギャラリーで開催される。皮膚の色でもある“肌色”を背景に使用し、一見穏やかで優しい色彩の世界観の中に、時につけマツゲや真珠、ハリなどをコラージュし、粘膜や虫の皮膚など「感触」を呼び起こすモチーフを描くなど、観るものの神経を強烈に刺激する。これまでの10年間の大作を中心に、新作も展示される本展は、人間の内面や感覚、エネルギーを含有する彼女の作品の魅力を、存分に楽しめる。

MEGUMI OGITA GALLERY(http://www.megumiogita.com/cn5/cn8/pg559.html )/2017年1月10日(火)〜1月28日(土)/11:00〜19:00 ※オープニングレセプション 1月10日(火)18:00〜20:00 /休廊日:日耀、月曜、祝日/入場料無料/Photo:“夜行性の庭 II” 2011, 162 x 162cm, oil, chain on canvas

Jan
13

映画『ネオン・デーモン』

美を追い求めるファッション業界の裏側に渦巻く欲望を、白昼夢のように幻想的かつ煌びやかに描いた映画『ネオン・デーモン』が公開される。幼少の頃から子役として活躍し、数々の有名作品に出演する実力派女優エル・ファニングが、野心を秘めた新人モデル役として主演を務める。カンヌ国際映画祭に正式出品され衝撃を呼んだ今作は、「美しさがすべてではない、美しさこそが唯一のものだ」と信じ、命さえも“美”に捧げる者たちによって繰り広げられるサスペンスストーリー。『ドライヴ』の監督、奇才ニコラス・ウィンディング・レフンが描く、欲望と狂気が入り交じる鮮やかな世界は必見。

公式サイト(gaga.ne.jp/neondemon)/公開日:2017年1月13日(金)/TOHOシネマズ六本木ほか 全国順次ロードショー/配給:ギャガ/Photo:© 2016, Space Rocket, Gaumont, Wild Bunch

This Week

和洋新旧の混交から生まれる、妖艶さを纏った津野青嵐のヘッドピース

アーティスト・津野青嵐のヘッドピースは、彼女が影響を受けてきた様々な要素が絡み合う、ひと言では言い表せないカオティックな複雑さを孕んでいる。何をどう解釈し作品に落とし込むのか。謎に包まれた彼女の魅力を紐解く。

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ヴォーカリストPhewによる、声・電子・未来

1979年のデビュー以降、ポスト・パンクの“クイーン”として国内外のアンダーグランドな音楽界に多大な影響を与えてきたPhewのキャリアや進化し続ける音表現について迫った。

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小説家を構成する感覚の記憶と言葉。村田沙耶香の小説作法

2003年のデビュー作「授乳」から、2016年の芥川賞受賞作『コンビニ人間』にいたるまで、視覚、触覚、聴覚など人間の五感を丹念に書き続けている村田沙耶香。その創作の源にある「記憶」と、作品世界を生み出す「言葉」について、小説家が語る。

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川内倫子が写す神秘に満ち溢れた日常

写真家・川内倫子の進化は止まらない。最新写真集「Halo」が発売開始されたばかりだが、すでに「新しい方向が見えてきた」と話す。そんな彼女の写真のルーツとその新境地を紐解く。

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動画『Making Movement』の舞台裏にあるもの

バレリーナの飯島望未をはじめ、コレオグラファーのホリー・ブレイキー、アヤ・サトウ、プロジェクト・オーらダンス界の実力者たちがその才能を結集してつくり上げた『Five Paradoxes』。その舞台裏をとらえたのが、映画監督アゴスティーナ・ガルヴェスの『Making Movement』だ。

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アーティスト・できやよい、極彩色の世界を構成する5つの要素

指先につけた絵の具で彩色するフィンガープリントという独特の手法を用いて、極彩色の感覚世界を超細密タッチで創り出すアーティスト・できやよい。彼女の作品のカラフルで狂気的な世界観を構成する5つの要素から、クリエーション誕生の起源を知る。

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『Making Codes』が描くクリエイティヴな舞台裏

ライザ・マンデラップの映像作品『Making Codes』は、デジタルアーティストでありクリエイティヴ・ディレクターでもあるルーシー・ハードキャッスルの作品『Intangible Matter』の舞台裏をひも解いたものだ。その作品には、プロデューサーとしてファティマ・アル・カディリが参加しているほか、アーティストのクリス・リーなど多くの有名デジタルアーティストが関わっている。

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ハーレー・ウェアーの旅の舞台裏

写真家ハーレー・ウィアー(Harley Weir)が世界5カ国に生きる5人の女性を捉えた旅の裏側、そして、ドキュメンタリー映像作家チェルシー・マクマレン(Chelsea McMullen)が現代を象徴するクリエイターたちを捉えた『Making Images』制作の裏側を見てみよう。

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ローラ・マーリンが表現する、今“見る”べき音楽

イギリス人のミュージシャン、ローラ・マーリンのニューアルバムに満ちている“ロマンス”。男っぽさがほとんど感じられないその作品は、女性として現代を生きることへの喜びを表現している。

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