小林エリカを創りだす、5つのこと。

小説家、漫画家、あるいはエスペランティストとして知られる小林エリカ。一目で彼女のそれとわかるイラストは、多くの女性に支持され、また女性作家の小説の装丁に用いられている。そんな彼女をつくり出す、5つの要素とは。

1

LIFE社のBANK PAPER

旅先でドローイングをするときには欠かせない、LIFE社のペーパー。旅へ出かけると写真を撮るかわりにいつもドローイングをするのですが、そのときにはいつもこのLIFEのバンクペーパーを使っています。

2

eddingのマーカー

ドローイングの際にいつも使用しているペン。外で立ちどまって目の前の風景や足元の草花など、あるいはレストランで食べかけの食事を1〜2分でささっとドローイングをするのですが、そのときにいつも使うのがこのeddingのペン。つるつるしたものにも描けるのに水にはきちんと滲むのも好きで、雨が降ってペンが滲んだ跡なども楽しめます。

3

ヴィスワヴァ・シンボルスカ『終わりと始まり

何度も読み返している、ポーランドの詩人ヴィスワヴァ・シンボルスカの詩集。「こんな光景を見ているとわたしはいつも大事なことは大事でないことより大事だなどととは信じられなくなる」という詩集の中の言葉を、ドローイングしている最終に、時折ふと思い出します。

4

ベルナルド・ベルトルッチの映画『暗殺の森

ことあるごとに思い返す映画。ドミニク・サンダの妖艶な美しさもさることながら、ファシズムをこんな風に描くことができるのだという発見でもあり、作品を作るときいつも心の拠り所にしています。

5

ハリボのゴールデンベアーグミ

見つけると必ず食べてしまうグミ。旅先と仕事の途中ではとくに嬉しくなってたくさん食べがち。明治の果汁グミからハリボーまで、グミはみんな好き。わらび餅も好きなので食感が好きなのかもしれないです。

小林エリカ(こばやしえりか)

作家・マンガ家。著書に、"放射能"の歴史を辿るコミック『光の子ども1,2』(リトルモア)、作品集『忘れられないの』(青土社)など。小説『マダム・キュリーと朝食を』(集英社)で第27回三島賞候補、第151回芥川賞候補に。

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イギリス人のミュージシャン、ローラ・マーリンのニューアルバムに満ちている“ロマンス”。男っぽさがほとんど感じられないその作品は、女性として現代を生きることへの喜びを表現している。

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