冒険や自由を糧として生きるアクティヴな女性のためのブランド〈Burds〉。その生みの親は、デニム、レザー、そしてランジェリーをこよなく愛し、自らが語るストーリーを生きる2人の女性だ。バイク好きのコミュニティで出会い、フェミニンで着心地のよいウェアがどこにもないことに気づいたタマラ・ベルとエイムは、世界中を何千マイルもバイクで走破して得た自身の幅広い知識と経験を、女性の身体に映える、スタイリッシュでありながら、長く着られるタフさも備えた服づくりに生かすことを決めたのである。そのタマラが、今回、彼女の世界を彩る5つのコトについて教えてくれた。
デザイン中は音楽を聴く。
音楽を聴きながらあてどもなく歩いていると、たいていアイデアが湧いてくるの。はっきりした形というよりは、もっとコンセプトに近いアイデアね。ルックブック全体とか、1つのルックとか、色はどんなかとか、モデルはどんな感じかとか、1つのディテールとか、どんなリップをつけているかとか、そんなことが思い浮かぶわ。そしたら、バッグの中に入ってるレシートの裏に、必死でアイデアをまとめるの。
世界には、いくつか私にとってすごく重要な意味を持つスペシャルな場所があるの。家族が住んでいるコーンウォールのペンザンスも、その1つよ。
自分が望むほど行けないけれど、行ったときは本当にうれしいわ。海の香り、古き良きイギリスの気候、コーニッシュ・パブ、田舎風のりんご酒、そして暖炉のそばで眠りにつける我が家。
子供のころはリボンに夢中だった。
お母さんがおもちゃを買ってくれても、私の欲しいものは、それについてるリボンラベルだけだった。洗濯表示とかが書いてあるあれよ。だから最後には、お母さんはTシャツからタグを切って私にくれるようになったわ(笑)。私は素材をミックスするのが好きなの。繊細なシルクやレースを、よりハードでタフなデニムやレザーに合わせたりね。
私にとって、香りはいつも最高にノスタルジックな感覚。
ちょっと匂いや香りを嗅いだだけで、簡単に10年や20年前にタイムスリップできちゃう。2サイクルエンジンの匂いがすると、初めてバイクに乗るようになったときのことを思い出して胸騒ぎがするの。
昨年訪れたバリ島のエコービーチで、サーフィンを学んだこと。
ある晩、サーフボードに座って、次第に穏やかになる波間に日が沈むのを眺めていたの。すごく美しかった。目を見張るようなピンクとオレンジの中間色に染まった空。平穏だった。ロンドン育ちの私は、いつだってリラックス方法を模索しているの。意識して、活動を止め、心静かにしようとしているのよ。でもあの環境は、私が今まで身を置いた中で一番自然で穏やかだった。