ゼルダ・パッシーニ(Zelda Passini)には、彼女が作るジュエリーのように、人を引きつける魅力がある。ゼルダは3年前にセントラル・セント・マーチンズでジュエリー・デザインの学位を取得した。すぐにロンドンからパリへ移り住み、パリで暮らすうちに情熱が高まり自分のブランドを始めることにした。彼女のコレクションはどれも、ジュエリーデザイナーたちが思う女らしさと美しさを目に見える形に変換したものだ。つまりは、飾らないエレガンス溢れるたくましさを、時が経っても変わらないミニマルな作品に仕上げたのだ。
彼女が考える、官能性、ルネサンス、そして自然なものの力について話を聞いた。
日常的なしぐさに創造力が刺激される。
私は人が普段見落とす小さなことに目を向けるようにしています。これは、素晴らしいジュエラーであり、凝り性の祖父から学んだことです。
ありのままの美に、ずっとインスピレーションをもらってきた。
加工されていない素材を使うのが好きです。たとえばピカピカしたゴールドではなく、真鍮やペールゴールドといった、控えめで地味なもの。
ブリソー(Jean-Claude Brisseau)、リンチ(David Lynch)、バーホーベン(Paul Verhoeve)、アルジェント(Dario Argento)たちの映画には強い女性が登場する。
私のコレクションは、彼らの映画で描かれる女性の姿にとても影響を受けています。彼らの映画は独特の表現で女を称賛してるんです。「恐れを知らないし、美しい」と。
ルネサンスの絵画には何度見ても魅了される。
私が好きなのは当時のモデルのポーズと、絵に変換された時代を超えた佇まい。挑発的でエロティックですよね。私はあの雰囲気を作品に吹き込もうとしてるんです。
女性がものを作ったり、何かしてる姿を見るのが好き。
服を縫うのであれ、タバコを吸うのであれ、髪を直すのであれ、どの仕草も、主観的な女性性とはどんなものか気づかせてくれます。私たちにはその人なりの動き方、歩き方、話し方、考え方があるんだから、一言で女性を説明するなんてできないですよね。