ニナ・ハーゲンーー表現力に憧れる女性
ドイツ出身のミュージシャンのニナ・ハーゲン(Nina Hagen)。学生のときに映画『パーティーモンスター』を観て以来、ずっと憧れています。「パンクの母」といわれるくらい、とにかく派手な彼女。メイクや服の色など、彼女自身に1000個くらい要素があるんじゃないかってくらいめちゃくちゃなのに、ひとつも無駄がない。それって、私がデザインする上で気をつかっていることなんです。しっかりと自分の芯が通っているからこそ、彼女が持つひとつの信念が目に見えて伝わってくる。そんな表現をしたいな。それに彼女、スピリチュアルとかオカルトにも興味があって、そういうところが私と共通しているのかも(笑)。
Photo by Michael Bailey-Gates
Luliーー愛らしさを感じる女性
青山にあった「Le Baron de Paris」のママだったLuliさん。私が24歳のときにそこでDJをほぼ毎日していたのですが、その期間は特にお世話になっていました。背が高くて本当に美人で。なのに内面はとてもかわいらしくて、誰からも愛される存在。よくバッグや携帯をなくしちゃったり、接客中にオフモードになったりと、ちょっと抜けているところがかわいくて(笑)。でも人を選んだり、自分をよく見繕ったりせずに、誰にでも常に素のまま接していて、それでたくさんの人に愛されるって本当に素敵だな。私の人生の中で初めて出会った“かわいい”オトナの女性。今でもずっと憧れています。
ユリアーー自分の好きを貫く女性
水戸に住んでいる、車の整備士の女の子。22歳なんだけど、80sを愛してやまない子。最近の若い子のなかでも、自分のスタイルをしっかり持っていて尊敬できます。出会いはつい先週、PV制作のお手伝いをしていたとき。80s好きと言うと、かっこいいファッションを思い浮かべてしまうけど、彼女が好きなものっていわゆるトレンディでバブリーな、見る人が見たらちょっと古いと思うようなビジュアルのもの。22歳の女の子が、真っ赤な〈カマロ〉のオープンカーに乗っているんですよ。忘れがちな80年代のトレンディテイストの部分。そのスタイルを貫いている姿そのものがかっこいい。「こういう時代もあったな」と、私の中で忘れていた気持ちを思い出させてくれる、自分のスタイルをしっかり持った女性です。
大地真央ーー自分のスタイルを確立している女性
小さい頃に宝塚歌劇の『ザ・レビューⅡ』のビデオを観てファンになり、 20代前半のころに、帝国劇場の『マイ・フェア・レディ』を観に連れていってもらった時は更に衝撃的でした。その頃から変わらず、いまもずっと美しい。昔から、お化粧のしかたや着こなしがとても個性的で、ほかの方とは違うオーラがありました。ただ壮麗なだけでなく、“自分らしさ”を楽しんでいて、しっかりと自分のスタイルを持っていることが伝わってきます。それに、大スターなのに天真爛漫さが感じられる。“自分らしさ”を楽しむということが、自分をありのままに表現するために大切なんだなと思わせてくれる女性です。
Keiko Hudsonーー自分の世界観をしっかり持った女性
プロップスタイリストのKeiko Hudsonさんは、私と同世代くらいということもあって、刺激を受けています。まだ一緒にお仕事をしたことはないのですが、昔からブログを読ませてもらっていたり、パーティなどでお会いすることがあったりして、人柄もさっぱりしているとても素敵な人。ひと目で彼女のそれとわかる作品がとても魅力的。もちろん作品によってテイストはそれぞれ違うんだけど、ランティングや色味、シュールさやモダンさなど、しっかりとした彼女の世界観がある。自分の世界観をしっかり持って、それを表現している姿に憧れます。
PELI/DJ、デザイナー。それぞれの時代の音楽と、それにリンクするファッションを自在に操るスタイルで、さまざまなイベントでDJとして活躍。